[小滝橋動物病院]
東京都新宿区の動物病院
新宿区 大久保・下落合・高田馬場
日曜日も診療・駐車場完備

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CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

短頭種気道症候群

フレンチブルドッグ、パグなどに代表される短頭種では、頭頸部の解剖学的構造(円形の顔面、平坦な顔、太く短い首)により、鼻から気管にかけての気道の構造が狭くなりやすいという特徴があります。短頭種に多く発生する呼吸器の症状を総称して、「短頭種気道症候群」と呼んでいます。
短頭種気道症候群には
① 外鼻腔狭窄
② 軟口蓋過長
③ 喉頭小嚢反転
④ 喉頭虚脱
⑤ 気管虚脱
⑥ 気管低形成
などの病気の組み合わせと、各々の病態の具合により症状が変わっていきます。

症状としては、スターター(興奮したときや運動時にズーズーといった鼻詰まったような呼吸音)や、ストライダー(ガーガー、ブーブーといった喉に引っかかったような呼吸音)が生じます。
症状が悪化することで、いびきの悪化、無呼吸症候群と発展し、努力性呼吸(胸を激しく動かすような呼吸)、運動不耐性(少し動くだけで息が上がって、動けなくなる)の発現、最終的にはチアノーゼや呼吸困難になってしまう可能性もあります。
また、呼吸器徴候の重症化に伴い、消化器徴候の発生および重症化が示唆されています。

このように、慢性化していく病気なため、症状が軽いうちに予防的手術をすることが推奨されています。
今回の症例は、日常生活では喉を鳴らすような呼吸であったが、徐々に無呼吸症候群の時間が長くなって、何度か起きることが増えたということで、手術になったフレンチブルドックです。
X線検査でも正常の犬に比べ、長くて、分厚い軟口蓋が確認されています。
今回は、外鼻孔拡張術と軟口蓋切除と喉頭小嚢切除を行っております。 外鼻孔拡張術は、一部の鼻の組織を切り取り、鼻の通り道を広くしております。
軟口蓋切除は、余分な軟口蓋(軟口蓋過長)を切り取り、喉頭部の領域を広くしております。
喉頭小嚢切除術は、気管挿管時に喉頭部を観察し、喉頭小嚢が呼気時に反転することを確認されたため、切除しております。
手術後は呼吸音も改善し、オーナー様もとても喜んでおりました。