[小滝橋動物病院]
東京都新宿区の動物病院
新宿区 大久保・下落合・高田馬場
日曜日も診療・駐車場完備

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CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

犬の外陰部と膣の腫瘍

 犬の外陰部と膣の腫瘍は腫瘍のおよそ2.4-3.0%を占めており、雌性生殖器腫瘍としては乳腺腫瘍に次いで、2番目に多い腫瘍です。 不妊手術をしていない雌犬に認められ、罹患年齢は2−18歳、平均10.8歳と言われています。  外陰部と膣の腫瘍の86%が良性の平滑筋の腫瘍と報告されており、今回切除した膣線維種もその内の1つです。 今回の症例は尿もれ、隠部を舐めるという事を主訴に来院されました。 実際、拝見すると膣から腫瘍が出ており、物理的な閉塞などの排尿障害が予想されることと、一部腫瘍表面が糜爛していることから、舐性行動と推測し、外科手術で切除を予定しました。  また、既往歴に不妊手術済とのことでしたが、超音波検査で卵巣および子宮を疑う構造物を確認しています。
 切除手術を実施する前に、C T検査にて腫瘍の発生部位、尿道を巻き込んでいないかどうか確認しています。但し、今回は腫瘍により外尿道口の確認が、肉眼的に困難で尿道カテーテルの挿入ができなかったため、手術前ではおおよその発生部位の予測のみとなりました。卵巣および子宮も確認しています。 同時にパンチ生検による組織生検を実施し、膣線維種との診断になっています。
 手術では先に避妊手術実施した後、膣腫瘍にアプローチしています。 会陰部切開し、膣腫瘍の発生部位を確認、外尿道口にカテーテルを挿入し、尿道の位置を確認しながら、切除しています。 下の写真は摘出した腫瘍と子宮、術後1週間後の写真および病理検査結果になります。
 切除後の病理検査で、病変の境界は明瞭かつ摘出状態も問題ないため、予後良好との結果が返ってきています。 偶発的ではありますが、卵巣も腫瘍化しており、子宮も子宮蓄膿症の前段階とのことでした。 今回のケースや乳腺腫瘍などを含め、1歳未満に不妊手術を行うことで事前に防ぐことができる疾患がございます。  不妊手術をお考えの飼い主様は、ぜひご相談ください。