[小滝橋動物病院]
東京都新宿区の動物病院
新宿区 大久保・下落合・高田馬場
日曜日も診療・駐車場完備

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CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

血液透析

血液透析の治療とは、機能が低下した腎臓の代わりに、ダイアライザーという装置から血液中の老廃物を除去する治療方法です。
腎臓は血液をろ過して老廃物を尿と共に排出します。腎臓の機能が低下すると老廃物の排出がうまくできなくなり尿毒症になります。

腎臓病には急激に腎臓の機能が障害される急性腎障害と、徐々に腎臓の機能が失われていく慢性腎臓病があります。
急性腎障害は数時間から数日のうちに急激に腎臓の機能が低下し、尿がほとんど作れなくなる疾患です。原因となる疾患は中毒、腫瘍、結石、感染症、熱中症など様々です。原因疾患を治療しつつ点滴で老廃物の排出や電解質の補正を行うのが一般的ですが、治療に反応がなく尿が作られない場合は血液透析が必要になります。また、慢性腎臓病でも急激な腎障害が出ることがありますので、適応は獣医師とよく相談していただければと思います。

症例です。
原因不明で尿生成ができなくなってしまった猫を紹介します。数日に及ぶ点滴や利尿の薬剤に反応がなく、透析を実施する運びとなりました。
初診時の血液検査ではBUN:119.7 Cre:9.29 Na146 K6.7 Cl110でした。
1ヶ月前の血液検査ではBUN:19.9 Cre1.45 Na153 K4.6 Cl117であったこと、レントゲン、超音波検査で尿管結石などが疑わしくなかったこと、膀胱カテーテルによる尿量モニタリングで尿の生成が0mlであったことから急性腎障害と診断し、点滴、利尿剤を投与しました。
治療反応は悪く、状態は悪化傾向だったため、血液透析を実施しました。
3回目までの透析では完全に無尿でしたが、透析開始から4日目の朝に排尿が認められたため血液透析を離脱しました。
以前までとは違い、急性腎障害は適切な治療を実施すれば助けられる可能性のある病態です。しかし獣医領においてはまだまだその存在や認知度は低く、病院での普及率も少ないのが現状です。
下記により詳しい血液透析のお話を書いておりますので興味のある方はチェックしていただければと思います。

「犬と猫の血液透析」